ごちにょらい
1.どこにあるの
薬師院の境内
2.どんな仏様なの
五智というのは、密教で仏が備えるとされる五種類の智で、これを具現した五智来を五智如来といいます。金剛界と胎蔵界があり、中尊を大日如来とし、その両脇に四如来を配した金剛界五仏の坐像です。
3.向かって左から
『阿閦如来(あしゅく)』、『阿弥陀如来(あみだ)』、『大日如来(だいにち)』、『宝生如来(ほうしょう)』、『不空成就如来(ふくうじょうじゅ)』です。
像高約85cmの完全な一石丸彫りで、別石の蓮華座(れんげざ)と同じ花崗岩でつくられています。
台石に紀年銘(年代)と奉納者名が刻まれています。これにより、寛永16年(1639年)から貞享2年(1685年)にかけて、吉田村、宮脇村から奉納されたものであることがわかります。
五智如来が別石の石仏としてつくられるようになったのは、江戸時代以降のことで、類例も少ないのですが、薬師寺の五仏は、全国的にもかなり早い時期に造立されたものといえましょう。
4.福崎町指定重要有形文化財(彫刻)